(がん報告)家族

(がん報告)周りに人にはどう話す?

検査結果から告知を受けてから、病院で治療を開始するにあたり、
同意書へのサイン、保証人、緊急連絡先など、
手続き上どうしても家族にお願いすることがでてきます。

わたしの場合、年老いた両親に心配をかけたくないと、
兄にだけに知らせ、手続き上の名前も兄しました。

私は一人暮らしの独り身ですが、
ご家族がいらっしゃる方、お子さんがいらっしゃる方、
家庭の状況などによって伝え方もいろいろだと思います。

ここでは独り身の私の場合を参考までに記載します。

わたしの両親はともに70代です。
そしてわたしは40代。
両親とは別々に暮らしていますが、
電車で1時間30分ほどの場所に住んでいます。
近いといつでも帰れると思い逆になかなか帰らないもので、
盆正月、たまに休日に実家に帰る程度です。
たまに母親が買い物がてら出てくることもあります。

家族の関係性というと、険悪ではないものの、
なんでも話せるといういわゆる仲良し親子みたいな感じではなく、
お互いに頼らずそれぞれの生活を維持している、
しいていうなら自立した関係、そんな感じでしょうか。

年齢的にも親の面倒をみる側なのに、
こんな病気になって逆に面倒かけるなんて、
最悪親よりも先に死んでしまうなんて、
そんなことを考えていたら絶対言えないと思いました。
あの検査を待つ地獄の期間ですら親に相談することなく乗り越えました。

年老いた両親にはがんになったことは言わずに治療しようと思っていたのに、どうして報告しようと思ったのか。
それは、検査結果が出て、自分でも病気のことを調べ勉強し、
自分で納得した治療を決め、
自分の中でがんになるという漠然とした不安がなくなったからです。
その時初めて、病気のことを冷静に治療も前向きに伝えられると思ったんです。
あとは、なるべく治療に集中したいから他のストレスを少しでも排除したかった。
わたしは術前抗がん剤治療をすることになっていたので、
がんということを言わないまま容姿の変わった状態(脱毛)で両親に会えるわけもなく、
かといって1年以上嘘をついて合わないというのも不自然で、
かえってストレスになると思ったんです。

というわけで、抗がん剤治療が開始する前に実家に帰り、両親に話しました。
話す覚悟はできていたとはいえ、
何かカミングアウトするような、どう受け入れられるのかというような、
ある種の不安はもちろんありました。

が、拍子抜けするくらい、取り乱すことなく冷静にそうかと受け入れてくれました。
自分でいうのもなんですが、感情的ではなく仕事のプレゼンのように、
理路整然と病気のこと治療のことを説明できたのもよかったのかもしれません。

両親からは、わたしの希望する援助は何か聞かれました。
何かして欲しいことはある?
帰ってきて(実家)ここで治療する?
仕事は?お金は大丈夫か?とかです。

私は、病気と治療の説明同様、

・お金:標準治療で保険適応。生命保険も入っていたので大丈夫(予想される治療費を計算した上足りると判断)、
・抗がん剤治療をするので、一人暮らしに支障がでたらその時は連絡するから手伝いをお願いしたい。
ただし、こちらも事前に主治医と話して一人暮らしで治療をするにあたり、しんどくてずっと寝てる状況になったら入院できる体制も整えてくれるとのことだったので、両親にお願いすることはないだろうが万が一のため。
・最後に、一番お願いしたいのは、かわいそうだと思わないでほしいということ。がんになったのは誰のせいでもない、いままで通り普通に接してほしい。

そうお願いしました。

わたしの報告を聞く両親をみて、いくつになっても親は親、子は子であり、
両親が動揺するとか上から目線の自分を何様だったんだろうと反省しました。
私なんかよりいろんな人生経験をしてきているのだ。
あぁ、本格的な治療に入る前に両親に伝えてよかったと。
離れていても味方がいるということはこんなにも心強いものかとそう思ったのを覚えています。

最後まで、家に帰っておいでと言ってくれたけど、
ありがたく感謝しつつ、今の環境で治療することにしました。
両親には言わなかったけど、実家に帰らず治療しようと思った理由は3つ。

・わたしの性格上、おそらく、心配させまいと気を使って強がる(辛いのを隠す)
・しかし辛さに耐えきれず近くにいる家族にあたってしまう。そしてそんな自分に自己嫌悪で落ち込んでしまう。
・一人の方が死んでたまるかー!と誰かに頼るよりも火事場の底力が出る。
・何かあったら助けてくれる信頼できる主治医と病院が近くにある。

家庭環境や性格等で人それぞれだろうけど、
わたしの場合は自分を分析し、自分の望む治療と環境を整えるべく、
両親にありのままを報告し、また両親へのお願いも伝えました。
なるべく感情的にならず冷静に伝える、
大変だけど、客観的に事実を伝える。これはとても大事なことだと思います。

抗がん剤治療もするけど、手術もするけど、わたしすぐには死なない。
それが両親に一番伝えたかったことだったかもしれません。
だから両親も悲観的にならず、治療に前向きに協力しようと思ってくれたのかもしれません。

家族など、近いからこそどう伝えるのか難しい。そう思います。
心を許しているからこそ八つ当たりも多くなりがち。
でも、一番大事にしないといけないのは近くにいる味方、家族です。
できるだけ、冷静に状況を伝える。自分がどうしてほしいのか、
今自分がどういう状況なのか、近くにいるから見たらわかるじゃなく、
わたしが望もうが望むまいが、よかれと思って何かしてくれようとする家族だからこそ、
きちんとしたした説明が必要なんだと思います。
味方は多い方がぜったい治療は楽です。
お互い気を使い過ぎず、でも面倒臭がらずきちんと状況説明する。
今しんどいから放っておいてとか、余裕がなければ後からでもいい。あの時わたししんどくて余裕なくてあたってしまったと正直に伝えたらいいだけだと思う。

今だからそう思います。

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